Ogura Manabu
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短期の米国債(1ヶ月)では、さすがにイールドは上昇している。しかし、長期の米国債(10年)ではイールドは上昇するどころか下落している。これはすなわち米国債に対して、「短期的には不安だが長期的には安心だ」という投資家心理の現れであろう。

これは格付け機関が「格下げするぞ」とおどしている時からのものであるので、仮に現在の米国債がトリプルA格を失うとしても短期はともかく長期のイールドが急上昇するということは考えにくい。すなわち、米ドル覇権はまだまだ続くと投資家がみているわけである。

現実的にもユーロはああいう状態、人民元は国際化すらしていない中リザーブ・カレンシーとして米ドル以外にどんな通貨で保有しておくのかという大きな問題がある。株式や債券などリスク資産を売却した後下落し続ける米ドルを忌避するからといって、たとえばスイスフランに100%シフトしていくことは現実的ではない。

米ドルへの信任自体は揺らいではいるが、それが決定的に破壊されるようなドラマチックな現象は起こらなさそうだ。

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