Ogura Manabu
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CYとその奥さん


One Heart One Vision For Hong Kong

適切な訳が思いつかないが、「心ひとつに、想いひとつに」というところだろうか。CYこと梁振英(Leung Chun-ying)が選挙中に新しい香港の行政長官が本日決定した。1,132票中、689票を獲得しての当選である。2位のヘンリー・タンは285票の獲得であるからダブルスコア以上で処理したことになる。得票数からいえば、まさに文句なしの勝ち方だ。ただ、現行政長官のドナルド・ツァンは84%の支持を得て勝利したから

彼がコミットした仕事の中で、まず取り掛かるべきは「貧富の差拡大の是正」である。2000年以降、香港の月額所得の中間値はHKD20,000でほぼ横ばいなのに対しGDPベースでは62%も成長している。

インフレはやや落ち着いて2月は4.7%(年率ベース)、住宅価格はロンドンの2倍でやや下落基調にあるものの高止まり、教育は学校が少なくて地元の公立学校に入れず、私立に入れば学費月10万円、年金制度はようやく始まったばかりで退職世代は子どもに食べさせてもらわねばならず、公立病院はパンパンで病気によっては「1ヶ月後に来てください」と追い返されることもある(私立病院では行列はできない)。

格差の拡大は競争力の低下をもたらす。低所得者層が無気力になっていくことは、実は高所得者層にとってもマイナスの結果しか生まないことは様々な研究で明らかになっている。

しかし、低税率で所得の再配分をしないような国では貧富の差縮小はただのお題目にしか過ぎないように思えるが。

そして彼は任期が終わる2017年までに、首相公選制を実現させるという。これは既に北京のお墨付きをもらっているのか、実現の可能性は非常に高そうだ。今回敗れたヘンリー・タンは2017年のリベンジを誓っている。


このニュースを友人の家で見ていたのだが、CYの記者会見が昼ごろ終わるとあっさり昔のドラマの再放送が流れた。選挙で少し非現実ムードだったのに、一気に日常へ引き戻されたのだが、周りを見渡してみるとその落差を気にしている風は全然ない。多くの香港人にとって、誰が行政長官であろうが関係ないのかもしれない。

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