Ogura Manabu
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香港にも根付きそうなフィランソロピー

お恥ずかしながら、この記事を読むまで「フィランソロピー」という言葉を知らなかった。フィランソロピーとは、Wikipediaによると

基本的な意味では、人類への愛にもとづいて、人々のwell being(幸福、健康、QOL 等)を改善することを目的とした、利他的活動や奉仕的活動 等々を指す

のだそうだ。フィランソロピーな活動をする人をフィランソロピストと言うらしいが、莫大な寄付をやってのけるビル・ゲイツやウォーレン・バフェットは典型的なフィランソロピストだ。もちろん、オカネを寄付しなくても人類愛に基づいて利他的奉仕活動をする人はフィランソロピストである。

ところで、香港人のカネ持ちと話しているとよく「社会貢献」「公益」という言葉が出てくる。香港に行くまでまでは香港は資本主義ジャングルで「自分さえよければ」スピリットであふれていると思っていたが実際のところは慈善団体によく寄付をしている。

SCMPの記事によると、香港では42慈善団体に対して毎年70億香港ドル(およそ900億円)の寄付が行われているという。

私も香港に来てからちょくちょく寄付するようになった。とはいっても一度で多くても100香港ドルくらいであるが。それは私のフィランソロピー・レベルが香港に来てから上昇した訳ではなくとにかく未知を歩いていたら寄付や募金を募る人たちを多く出くわすのである。

きちんとしたものから、怪しげなものまでとにかく募金の機会が多いのでついつい募金してしまう。たぶん1周間に1度はどこかで募金している。もしかしたらそれが恵まれない人たちに行き渡らずに悪い人たちの飲み食いに使われてしまうかもしれないが。

僕の募金のインセンティブやけっこう明確である。香港は立法・行政を通じた富の分配が行われていない。というか、香港は低税率低福祉国家なので、そもそも富の分配を行うつもりもない。

最初は「ひゃっほーい、低税率なので手元にオカネが残るぅ」と喜んでいたのだがだんだんと「果たしてそれでいいのか」みたいな気分になってくるのである。人類愛、と大上段に構えなくても単に「さすがに不公平だよな。なんか気分悪い」と。

香港のカネ持ちたちはそういった感覚を十分に備えているので、自分が生きているうちはこれだけのものを寄付し、死んだらこれだけ寄付するみたいなことを人によく話す。そんな沢山のサンプルがある訳ではないが、生きてるうちは収入の5%、死んだら資産の50%が今まで聞いてきた平均値だ。

50%ってすごくないですか。日本でも結局相続税で半分持ってかれるわけだが、故人の意思で富の再配分が行われたらこんな効率のいいことはない。

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