Ogura Manabu
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カジノはハイローラーたちによって支えられている(緑がハイローラーからの収益)


カジノのジャンケットはもともとカジノのVIP客のために航空券の手配や宿泊の予約、さらに本国からの資金移動のお手伝いをする御用聞きであった。

しかしマカオのジャンケットはそれを超えて、投資家から資金を募ってハイローラー(高額な賭け金を賭ける客)に対してカネを貸すようになった。これは、中国の規制、すなわち大陸から外国に持ち出せるキャッシュの量が制限されていることから発達した商売だ。

本来であれば、中国大陸にいるハイローラーはまず中国大陸内でジャンケットにカネを預けてジャンケットは預かったカネと同額のチップやコインをカジノのカウンターで引き出せば良い。

しかしギャンブルに狂ったハイローラーはカネを借りる。

ジャンケットは投資家を募り、月利1-2%を戻すことを約束する。預かった資金と同額分をギャンブルにハマったハイローラーにマカオで貸し出す。ジャンケットはハイローラーから利息をとり、投資家への配分の差額を抜く…という具合だ。ジャンケットがやっていることはほとんど銀行と同じになる。

ハイローラーたちは通常成金だから、手元にまとまったキャッシュがなくとも金利くらいは毎月払えるからカネを借りようとする。これでビジネス成立。

ところが、この数ヶ月ジャンケット大手で貸し金も当然している"黄山" という会社が行方しれずになっているらしい。マカオのジャンケットが行方をくらます理由はひとつしかない。ハイローラーからの返済が滞って投資家に返済できなくなっているからだ。

中国での信用不安の端緒はいたるところで観察されるようになったが、カネ回りのよいカジノ周辺で見られるというのは象徴的だ。

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