Ogura Manabu

 

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どのような資産クラスに資金が流入しているのかを知ることは、毎日のニュースを追いかけるよりもよほど大切だし実際的にポートフォリオのリターンに貢献する。なぜなら普通の投資家が「株式を買おう」と思うタイミングは必ず遅く、「売ろう」とするタイミングも必ず遅い。

人気が出始めたら買う。それゆえピークもすぐそこだ。そして人気が落ちてから売る。すなわち底も近い。

なので普通の投資家ができる最高の運用戦略は逆バリである。すなわち資金が流入していない資産クラス、すなわち人気のない投資先を買っておくというは長期的にみて正しい資産運用方法だ。

そういう目線で1959年から機関投資家を含めた投資家が現物株式あるいは株式ファンドにどれくらいウェイトを置いているかというグラフをみる。(出元はFinancial Analysis Journal)。

1968年と1999年の株式保有割合が突出している。1968年は1970年くらいから明らかになるスタグフレーションを経験する直前、1999年はドットコムバブルがはじけ飛ぶ直前だ。ブームの直前にみんなこぞって株式で資産運用をしようとする。

逆に82年や02年はむしろその後から株式投資の黄金期を迎えるのに株式投資から遠ざかっていることが伺える。そして12年から2年間でS&Pは50%近く上昇した。市場は常に健忘症である。あまりにも早く様々なことがすぐに忘れ去られて同じことが繰り返される。

ここでまた株式市場に資金が大量に流入して「やっぱり資産運用は株式中心がベストだよね」と普通の人が言い出したら、それはかなりの確率で株式市場からそっと抜け出すシグナルになるだろう。

 

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